総感染者数6215万人・総死者数145万人を記録し、なおも拡大を続ける新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大防止には「マスク」が重要だとされています。そんなマスクの中でも医療用グレードの「N95マスク」に匹敵する帯電層を、「綿あめ製造機」で作り上げるという手法を沖縄科学技術大学院大学(OIST)のマヘッシュ・バンディ准教授が考案しました。
Electrocharged facepiece respirator fabrics using common materials | Proceedings of the Royal Society A: Mathematical, Physical and Engineering Sciences
https://royalsocietypublishing.org/doi/10.1098/rspa.2020.0469
N95-electrocharged filtration principle based face mask design using common materials | OIST Groups
https://groups.oist.jp/ja/nnp/diy-face-mask
綿あめ製造機でマスクを製造 | 沖縄科学技術大学院大学 OIST
https://www.oist.jp/ja/covid-19/community-projects/face-mask
マスクは手作りのものから医療用のものまでさまざま存在しますが、ウイルスを吸着するフィルターの品質には大きな差があり、低品質のマスクはウイルス粒子を吸着できる帯電層が存在しないため、感染症対策として有効ではありません。「N95マスク」のフィルターに匹敵する帯電層は製造が困難であるため、高価かつ供給が不安定という問題があります。
マスクの製造は想像よりも難しい、その理由は? - GIGAZINE
バンディ准教授が新たに考案したのは、N95マスクに匹敵する高性能帯電層を「綿あめ製造機」から作り上げるという手法。バンディ准教授は、カーバッテリーを接続して12~14ボルトの直流電流をかけられるようにした綿あめ製造機に「ペットボトルの粉」を投入することで、綿あめ製造機によって加熱されて繊維状になったペットボトルの原料であるポリプロピレンの帯電ナノファイバー生地を作成しました。
走査型電子顕微鏡によって、今回作成された帯電ナノファイバー生地(画像左側)とN95マスクの帯電層(画像右側)が以下で、識別可能な構造的差異はないとのこと。
この手法によって作成された帯電ナノファイバー生地3枚と電圧をかけていないナノファイバー生地2枚を交互に重ね合わせることで、5層のマスクを作成。この5層のマスクはN95マスクと同レベルのウイルス除去性能を持っていたことが確認されています。
バンディ准教授はソフトマター物理学や応用数学などを生物学的問題に応用する非線形・非平衡物理学ユニットをOISTで研究している人物。2020年5月にはCOVID-19に関する国際研究チームの一員として、琉球新報に無症状病原体保有者のCOVID-19拡散リスクを解説する記事を寄稿していました。
<新型コロナOISTによる洞察>5 ウイルス拡散の経路追跡 無症状者の移動がリスクに - 琉球新報デジタル|沖縄のニュース速報・情報サイト
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1131056.html
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November 30, 2020 at 01:00PM
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綿あめ製造機でN95マスクレベルのフィルターを作る方法を物理学者が考案 - GIGAZINE
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