2022年2月24日、東京・清澄白河にて、初開催となった「バーチャルプロダクションDay 2022」（VPD2022）はバーチャルプロダクションの最先端情報が分かるオンラインカンファレンス。バーチャルプロダクションに取り組む先駆的な企業の事例を、テレビ、映画、CM、ミュージックビデオなどさまざまな映像制作に携わる人たちに紹介した。
特に耳目を集めたのが、2022年2月1日にオープンしたソニーPCLの新しいクリエイティブ拠点である「清澄白河BASE」のバーチャルプロダクションを使ったセットから、生配信をしたという点だ。イベント活用としては初となったVPD2022がまさに新しい映像制作時代の幕を開けた。
バーチャルプロダクション（LED＋インカメラVFX）が一躍有名になったのは、米ディズニー＋（プラス）で配信された『スター・ウォーズ』のテレビシリーズ『マンダロリアン』（2019）だ。広大な砂漠のシーン、宇宙船の格納庫のシーンなど全体の50％以上を、バーチャルプロダクションを使って撮影。メイキング映像を見て、さまざまな可能性を感じた映像制作者は世界中にいたことだろう。
これまでバーチャル空間の映像は、グリーンバックを使ったスタジオで撮ることが一般的だった。映像制作者は、何もないグリーンの空間で演じる役者のシーンを撮り終えてから、背景やそのほかのオブジェクトを映像に加えていく。一方の、LED＋インカメラVFXによる撮影では、役者のシーンを、背景の映像やオブジェクトをリアルタイムで調整しながら完成度を高めていく。監督、役者、スタッフが出来上がりの映像を共有しながら撮影を進められるため、齟齬が少ない。バーチャルプロダクション（LED＋インカメラVFX）に期待を寄せるのは、至極当たり前のことだ。
欧米での取り組みが進む中、日本国内でのバーチャルプロダクションによる撮影事例が表面化し始めたのは2021年初頭。そうしたパイオニアたちの事例を集めたのがVPD2022だった。
March 30, 2022 at 10:30PM
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バーチャルプロダクションが作る映像新世紀 - 日経クロストレンド Special - Nikkei Business Publications
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