札幌スイーツのNO.1を決めるコンテストで、2度グランプリに輝いた有名パティシエが、北海道長沼町に新たなお店をオープンさせました。「父の夢を叶えたい」。オープンの裏には職人親子の物語がありました。
まるで果物のようなケーキに、昔ながらのお団子も。長沼町にオープンした「暁 パティスリーフルタ」。道産食材にこだわった40種類ものケーキと和菓子が並びます。
店を出したのは札幌在住のパティシエ、古田浩真さん(45)。和菓子を作るのは職人歴50年以上、父・義浩さん(69)です。
浩真さんは2007年から焼肉「徳寿」の専属パティシエとなり、弟の義和さんと共に腕を振るってきました。
浩真さん(当時37):「僕はどっちかというとヤンキー。こっちは、どっちかというとおしゃれなヤンキー」。
兄は授業を荒らし、わずか半年で高校を中退。弟も停学を繰り返す不良少年でしたが、和菓子職人の父の背中を見てパティシエの道へ進みました。
浩真さん:「誕生日会が子どもにあるじゃないですか。その時だけは友達を自信満々に呼んで(父が)豪華なケーキを作ってくれる。すごく幸せな時間を1年に1回必ず与えてくれたので、そういうことができるのが僕らの仕事なのかと」。
焼肉店にも関わらず2人が作るスイーツは人気となり、「さっぽろスイーツコンペティション」でグランプリをとるなど、兄弟揃って札幌を代表するパティシエとなりました。そんな浩真さんに今年の春、転機が。15年勤めてきた会社を辞め、独立する決断をしたのです。きっかけは、父・義浩さんの病でした。
浩真さん:「心臓があまり良くなくて。あと何年かしかないと病院に言われた。僕が店を出した時には絶対手伝うとずっと言っていたみたい。精神とか技術とか、そういうイズムを全部受け継ぎたい」。
弟の義和さんは6年前、一足先に独立し札幌の東区に店を構えました。父の義浩さんは開店当初から和菓子作りでサポートし、今や1日200人以上が訪れる人気店です。
浩真さんが新たな挑戦の舞台に選んだのは、札幌から車で約50分の長沼町。
浩真さん:「(車で)長沼の方に走っていたら、夕日が差してきた。すごいキレイで、すごいいい街だと思った。父と2人で銘菓を作りたい」。
父と息子の思いが詰まった、和洋折衷のスイーツ作りが始まりました。この日、新作に欠かせない「ある物」が店に届きました。
食品会社の担当者:「甘さ控えめなコッペパンに仕上げています」。
15歳で菓子職人の道に進んだ浩真さんが、初めて挑戦するのが「揚げパン」。そこに、道東・根釧地区の生乳で作ったこだわりの生クリームをたっぷり投入。さらに。
浩真さん:「おやじのあんこと僕のクリーム、やっぱり合わせなきゃ」。
父・義浩さんも息子に負けじと新商品を考案。浩真さんが作ったチーズバタークリームをどら焼きの生地に挟み、溶かしたようかんでコーティングします。
浩真さん:「(Q.名前は?)白っぽくて銀が出ているので、長沼の白雪みたいな感じ…」。妹・真理さん:「違うよ。決まってる。うちらの中ではもうみんな決まっている」。浩真さん:「何?」妹:「銀世界」。浩真さん:「なんでよ」。父・義浩さん:「俺たちの中では銀世界」。妹:「銀世界でみんな統一している」。浩真さん:「銀世界じゃないわ」。妹:「勝手に名前付けないでくれる」。父:「あとで会議だな」。浩真さん:「久しぶりにこれは荒れるかもしれないですよ」。父:「バトルだな」。
(オープン当日)
浩真さん:「銀世界になっちゃった。僕、嫌なんだけど。結構ゴリゴリと押されて…」。
雨にも関わらず開店の20分前から行列ができていました。初日は300人以上のお客さんが訪れ、商品はすべて完売しました。
父・義浩さん:「この後だからね、問題は。お客様がついてきてくれるかくれないかは、精進して頑張って良いものを作って努力するしかない」。
浩真さん:「(父の)愚痴が作りたいっていう愚痴に変わっているのがうれしい。体の愚痴じゃなくて、動かないじゃなくて。病院でも数値が驚くほど良くなっていて良かった。そういう意味で、この店をやって良かったというのと、優しいお客様に恵まれたことは本当に感謝しています」。
November 29, 2022 at 06:32PM
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あの“元ヤン”パティシエが新店オープン 父と作る和洋折衷スイーツに込めた思いとは? - HTB北海道ニュース
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