右足に真新しい義足を着けた男の子が、うれしさをこらえ切れずに満面の笑みを浮かべていた。その写真を見たとき、「彼」の手掛ける仕事の尊さを実感した。オマーン南部サラーラにある施設で、義足を作る技師を取材したときのことだ。
シリア人技師のアルハサンさん(31)は、シリア内戦が始まった二〇一一年にトルコに逃れた。そこで技師となり、内戦で傷ついたシリア人に義足を作り続けた。その後、イエメンの施設に移動し、現地で働く様子を私の前任者が取材している。
それから約二年後。再び現れた日本人記者を、アルハサンさんは歓迎してくれた。サラーラでは主にイエメン内戦の被害者に義足を作っているといい、製作過程も丁寧に説明してくれた。これまでに作った義足は千五百本を超えるという。
作っても、作っても、義足を求める人は後を絶たない。気がめいることはないのか尋ねると、自身の手掛けた義足を着けた人の顔を見ると、喜びしか感じないという。「彼らが新たな人生を始める手伝いをしたい」。その言葉通り、彼の義足は内戦被害者の一部となり、共に歩みを進めている。 (蜘手美鶴)
December 28, 2021 at 02:00PM
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オマーン・サラーラ 1500本の義足を作る - 中日新聞
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