佐藤有一
千葉県にあるトレーナー専門学校を卒業後、区営のジムやトレーナー派遣会社、大手プライベートジムでのパーソナルトレーニング指導を経験。現在はご高齢の方へ運動指導、マラソン大会で救護業務、日本橋にある完全個室のプライベートジムIGFでパーソナルトレーニングを行っています。eスポーツチーム「EGJP Gaming」のマネジメントも手掛けています。
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCh4mgDXERAfG4uOrRfpEjwA(外部サイト)
前腕とは
前腕筋群は手首を曲げるために働く「前腕屈筋群」(ぜんわんくっきんぐん)と、手首を伸ばすために働く「前腕伸筋群」(ぜんわんしんきんぐん)に分けられる。
【前腕屈筋群】
・円回内筋
・橈側手根屈筋
・長掌筋
・尺側手根屈筋
・浅指屈筋
・深指屈筋
・長母指屈筋
・方形回内筋
【前腕伸筋群】
・腕橈骨筋
・長橈側手根伸筋
・短橈側手根伸筋
・回外筋
・尺側手根伸筋
・総指伸筋
・小指伸筋
など
・競技力向上(腕相撲、ゴルフ、テニス、バドミントン、砲丸投げ、剣道など)
・日常生活の質が上がる(腕が疲れにくくなる、たくましい腕になる、重い荷物を持てるなど)
前腕筋群は手首を動かす重要な役割を担っている。そのため、前腕の機能が上がるとさまざまな動作がスムーズに行えるようになる。
前腕を鍛えるときは、負荷・回数設定、種目選びが重要だ。前腕筋群は日常生活において頻繁に使用するため、高負荷低回数では利きにくい。そのため、高負荷かつ反復回数で実践するのが理想的である。
しかし、筋トレ初心者がいきなり高負荷を設定すると怪我の原因になる。まずは低負荷から始めて徐々に強度を上げていこう。
また、前腕を太くしたいのか、握力を鍛えたいのかによって種目が異なるので、前腕を鍛えるときは目的を明確にしておくことが大切である。
前腕を太くするトレーニング(ダンベル)
・プロネーション
・スピネーション
・ハンマーカール
・ラジアルフレクション
ダンベルを使った筋力トレーニングのメリットは、器具なしと比べて1回あたりの負荷を高くできることだ。短時間でも効率のいいトレーニングができるので、ぜひ試してほしい。
プロネーション
1. ベンチ台や椅子などに座って膝の上など安定した場所に肘を乗せる
2. 地面と垂直になるようにダンベルを持つ
3. 身体の外側にダンベルをゆっくり倒す
4. ダンベルが水平になったらゆっくり戻す
5. 3〜4を繰り返す
【ポイント】
・肘や手首に痛みが生じたら中止する
・ダンベルを倒すときに手首や肘にストレスがかかりやすいのでゆっくり行う
・回数やセット数は状況に応じて調節する
20回×左右3セット
スピネーション
2. 前腕をベンチ台や太ももに乗せて安定させる
3. 手首を内側に回してダンベルを回転させる
4. ダンベルが地面と平行になったらゆっくり戻す
5. 3〜4を繰り返す
【ポイント】
・肘や手首に痛みが生じたら中止する
・ダンベルを倒すときに手首や肘にストレスがかかりやすいのでゆっくり行う
・回数やセット数は状況に応じて調節する
20回×左右3セット
ハンマーカール
ダンベルを握るときに親指に力を入れない理由は、ダンベルを強く握りすぎてしまうと筋肉が緊張しすぎるからだ。親指は添える程度で、残りの4本の指でダンベルを持とう。
2. 親指が身体に向くようにダンベルを持ち上げる
3. 肘の角度が45度程度になったら数秒キープする
4. ダンベルをゆっくり下す
【ポイント】
・肘や手首に痛みが生じたら中止する
・猫背や反り腰にならないようにお腹に力を入れる
・反動をつけてダンベルを持ち上げない
・肘の位置は固定する
・親指に力を入れずにダンベルを持つ
20回×左右3セット
ラジアルフレクション
ダンベルが重すぎると、上下運動の際に左右に振られてしまったり上腕部にまで力が入ってしまったりするので、初心者は3〜5kg程度のダンベルから始めよう。
2. 肘を伸ばしたまま、手首の力だけでダンベルを上下運動させる
3. 反対の手も行う
【ポイント】
・肘や手首に痛みが生じたら中止する
・重力に抵抗しながらゆっくりダンベルを下ろす
・反動をつけてダンベルを持ち上げない
・肘の位置と角度を固定する
20回×左右3セット
前腕を太くするトレーニング(器具なし)
・壁押し
・ぶら下がり
・タオルトレーニング
器具なしのメリットは、ダンベルよりも負荷が少なく初心者でも始めやすいことだ。自分のレベルに合わせて負荷を調節しやすいので、ぜひ試してほしい。
壁押し
2. 手首を裏返した状態(指が下になる)で壁に手のひらをつける
3. 頭を壁に近づけて前重心になる
4. 曲がった手首を伸ばす動作を繰り返す
【ポイント】
・肘や手首に痛みが生じたら中止する
・壁と手の間にクッションを入れると力が入りやすい
・負荷を上げるときは壁から離れる
15回×3セット
ぶら下がりホールド
鉄棒を力強く握りすぎると前腕ではなく握力に頼ってしまうので、なるべく親指以外の指で掴まることを意識しよう。
2. 鉄棒を軽く握ってぶら下がる
3. 一定時間キープする
【ポイント】
・肘や手首に痛みが生じたら中止する
・初心者は手のひらのマメに注意する
・前腕に力が入っているのを意識する
・肘の角度や位置は固定する
30秒×3セット
タオルトレーニング
2. 両手を使って雑巾を力強く絞る
3. 反対も行う
【ポイント】
・水が出なくなるまで絞る
・雑巾を絞るときに胸に近づけない
・手のマメに気をつける
5セット
握力を鍛えるトレーニング
・グーパー法
・指立て伏せ
・ハンドグリッパー
握力が強くなると、高重量のダンベルやバーベルを持てるため、今まで以上に効果的な筋力トレーニングができる。
グーパー法
2. 両手を閉じる
3. 勢い良く手のひらを広げる
4. 動作を繰り返す
【ポイント】
・手を開くときにしっかり指を伸ばす
・肩が上がりやすくなるので注意する
50〜100回×3セット
指立て伏せ
いきなり全体重の負荷を指にかけるとケガをするため、最初は指への負荷が軽い膝をついた体勢で行う。
負荷が欲しい場合は膝をつかないで行う。
2. 腕を肩幅程度に広げて指の第一関節を床につける
3. ゆっくり肘を曲げて上半身を沈める
4. 胸が床につく手前でストップ
5. ゆっくり上体を戻す
【ポイント】
・指関節や手首に痛みが生じたら中止
・初心者はつま先ではなく膝をつけた状態で行う
・猫背や反り腰にならないようにする
5〜10回×3セット
ハンドグリッパー
2. ゆっくりと力を入れながら開閉を行う
【ポイント】
・同じテンポで開閉を行う
・手のひらと前腕に力を入れる
・上腕に力を入れない
30回×左右3セット
前腕を鍛えた後に行うといいストレッチ
・前腕屈筋群のストレッチ
・前腕伸筋群のストレッチ
2. 左手で右手の人差し指や中指を持って曲げる
3. 薬指や小指を持って曲げる
4. 反対も行う
回数とセット数
・20秒×左右3セット
コツと注意点
・ストレッチする側の肘は伸ばす
・反動をつけずにゆっくり行う
2. 手首を手のひら側に曲げる
3. 反対も行う
回数とセット数
・20秒×左右3セット
コツと注意点
・ストレッチする側の肘は伸ばす
・反動をつけずにゆっくり行う
まとめ
今回ご紹介した前腕の筋トレは、野球やテニス、バドミントンなどの競技力向上を目指す方にもおすすめなので、ぜひ試してほしい。
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November 19, 2021 at 01:44PM
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前腕筋群を鍛えてたくましい腕を作る方法【プロが教える筋トレ】 - ORICON NEWS
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