私たちがふだん公園や浜辺で見かける砂粒はなにげない素材だが、砂はガラスの主な原料としてさまざまな電子機器で使用されるため、テクノロジーが発展する社会のなかでは必要不可欠な資源なのだそうだ。
しかし、砂を工場に輸送して精錬し、加工して複雑な電子部品にしたとしても、廃棄されるときにそれがリサイクルされることはほとんどない。砂は限りある資源であるにもかかわらず、EUでは電子ごみからガラスを取り出すことを定めた法律もないのである。
そこで、ノルウェーの建築設計事務所 スノヘッタは、ベルギー・ブリュッセルのデザインオフィス Studio Plastiqueと共同で、電子ごみに含まれるガラスのリサイクルとその活用の可能性を探る研究プロジェクト「Common Sands – Forite」を手がけている。
プロジェクトでは、試行錯誤を重ねてガラスをリサイクルするプロセスを開発。そののちイタリアのタイルメーカーであるFornace Brioniも加わって、ガラスタイルができあがった。
電子レンジから取り出したガラスでできたタイルは、大小2つのサイズがある。透明な部分と半透明な部分が含まれていて、それぞれにユニークなパターンや表情があるという。また、材質はテラゾに似ており、幅広い建築用途に向いているそうだ。
今回はオーブンや電子レンジからガラスを回収し、廃材がもたらす美しさや機能性、発展性などを試したが、プロジェクトでは他のものにも挑戦するとしている。
November 24, 2021 at 03:12PM
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電子ごみのガラスでタイルを作る スノヘッタの「Common Sands – Forite」 - AXIS
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