シルバニアファミリーを使って、昭和の生活様式を再現した「シルバニア団地」を製作して投稿しているTwitterアカウントが話題に。投稿主はKanaFettさん(@kanafett)で、ほかにも昭和テイストの家へのシルバニアハウスのリメイクなども行っていて、レトロでどこか懐かしいその雰囲気に、「団地に住んだ経験はないけど懐かしい」「温かい昭和感が素敵」「これはもう親戚のおばさんち」と多くのコメントが寄せられている。なぜシルバニアで昭和レトロな作品を作ろうと思ったのか。製作するうえでのこだわりを聞いた。
■制作期間は1ヵ月「特にお風呂場は気合を入れて、タイルも切ったケント紙を一枚一枚貼りました」
――「シルバニア団地」の投稿は大きな反響を呼びましたが、そのことに対してはどのように感じていますか?
【KanaFett】もともと昭和レトロなお家が好きで憧れもあり、「レトロな雰囲気や懐かしさ、温かさを感じさせるお家にしたい」と思い製作していました。そのため、沢山の方に見ていただき、「懐かしい!」とか「実家を思い出す」といったコメントをもらえたことは本当に嬉しかったです。また、私と同じように昭和レトロが好きな方がたくさんいらっしゃるんだなぁと思いました。
――「シルバニア団地」の着想のきっかけを教えてください。
【KanaFett】昔からなぜか、花柄のテーブルやオレンジのランプなど、いわゆる昭和レトロなデザインに惹かれていました。私はギリギリ昭和生まれですが、実家はいわゆる「ザ・昭和」な空間ではありませんでした。でも、お風呂場はタイル貼りでステンレス風呂でしたし、置いてある家具や母が経営していた美容室など、所々で昭和を感じさせるものに触れながら育ってきたこともあり、無意識にそういったピースの一つ一つが心に残っていたのかもしれません。
――制作をする際に、何か参考にしたものなどはあるのですか?
【KanaFett】実際の制作においては、自分のイメージを含め、インターネットで「昭和レトロ」と検索して、それも参考にしながら制作しました。シルバニア団地も、団地らしいベランダになるようにと色々と検索をして、できる限り理想に近づけるよう頑張りました。
――内装や家具は手作りで間取りも緻密に制作されていますが、なかでも特にこだわった部分は?
【KanaFett】「緑の丘のすてきなお家」のリメイクでこだわったところは「全部」です(笑)。シルバニアハウスをリメイクすること自体が初めての試みだったので、とにかく「好き」を全力で詰め込みました。ミニチュア制作が初めてで慣れないことも多く、色々と試行錯誤をして作った記憶があります。和室は畳から制作して、台所やお風呂場以外はあえてモダンに作りました。書斎にはたくさんの本、子供部屋にはたくさんのおもちゃを作って置いて、遊び心のある空間にしました。
――制作期間や費用などは、どのくらいかかっているのですか?
【KanaFett】制作期間は2ヵ月ちょっとくらいです。基本的に100均で購入した材料を使いましたが、バルサ材にはお金をかけたので、費用は数千円はかかっているかもしれません。「シルバニア団地」は間取りなど全て一から制作し、特にお風呂場は気合を入れて、タイルも切ったケント紙を一枚一枚貼りました。制作期間は1ヵ月くらいで、こちらも100均で購入したものを使って作ったので費用はそこまでかかっていないと思いますが、やっぱりバルサ材にお金がかかっているので、数千円ということにしておきます(笑)。
■シルバニアは自分の可能性を広げてくれるおもちゃ 「色々な想像が次から次へと湧いてくる」
――ほかにも「純喫茶なまけもの」など、KanaFettさんの作品はレトロなものが多いですが、創作をする上で大切にしていることがあれば教えてください。
【KanaFett】とにかく「自分がときめくもの」を作っています。レトロなものが好きなので、そういったものを参考に作り、そうでなくても自分自身が見ていて幸せになるものを作るようにしています。「きいちご林のお家」をリメイクして作った「純喫茶なまけもの」も、自分がシルバニアサイズに小さくなって通いたいくらい好きな空間です(笑)。
――そもそもシルバニアにハマったきっかけは、どういったことだったのですか?
【KanaFett】もともと小さい頃はよくシルバニアで遊んでいました。しかし、いつの間にか遊ばなくなり、今思うととても貴重なものですが、当時はそんなことも考えず処分してしまいました。大人になってからはオモ写(フィギュアやおもちゃを使って写真を撮影すること)にハマり、そのためにシルバニアの家具や小物は購入していました。そして、遊んでいたフィギュア用に家も欲しくなり、シルバニアファミリーの「緑の丘のすてきなお家」を購入し、昭和風にリメイクしました。
――シルバニアの人形は?
【KanaFett】それまでシルバニアの人形は買わずに過ごしていましたが、あるときSNSでシルバニアのコアラの赤ちゃんを見たんです。それがすごく可愛くて、気がついたらコアラの赤ちゃんを迎えていて、それをきっかけにまたどんどんとシルバニアにハマっていきました。今ではお家もファミリーもたくさんになり、部屋を圧迫しています(笑)。
――これまで制作したものの中で、一番思い入れのある作品はどれですか?
【KanaFett】やっぱり最初にリメイクした「緑の丘のすてきなお家」です。今こうやってミニチュアの制作を続けているきっかけとなったのがこのリメイクだと思うので、一番思い入れはあります。純喫茶もオリジナルのコーヒーカップやコースター、マッチなどを作り、半月くらい悩み続けて、夫にも色々と協力してもらい完成させた作品です。正直、どれも思い入れが強く、一番を決めるのは難しいです。
――最後に、KanaFettさんにとってシルバニアとは何でしょうか?
【KanaFett】自分の可能性を広げてくれるおもちゃです。もともとおもちゃやミニチュアは好きでしたが、自分が何かを生み出したり、それを見て喜んでもらったりするのは、以前の自分には考えられないことでした。でも、シルバニアの建物や人形たちを見ていると、色々な想像が次から次に湧いてきて、それを形にしたくなってくる。「この人形にはこういう仕事をしていてほしい」「この建物だったら、どう改造して何のお店を作ろうか」など、頭の中に浮かんだ世界を具現化していくことで、自分の可能性がどんどん広がっていく気がしています。シルバニアの可愛さや親しみやすさ、遊びやすさがそうさせてくれるのかもしれません。
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January 18, 2021 at 05:30AM
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ステンレス風呂、ジャラジャラすだれ…ギリギリ昭和生まれの作者が作る“シルバニア団地”に「実家を思い出す」 - 中日新聞
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