短い夏休みも終わり、子供たちの学校も始まりました。 ２０２０年は新型コロナで教育現場も混乱する中、新たな分野として「プログラミング」が必修化されました。 このプログラミング教育。 情報技術を適切に活用し、問題の発見や解決ができるようになることが狙いとされていますが、そもそもどういうことを学ぶのか。 記者が体験しました。 訪ねたのは福岡市を中心にオンラインでプログラミング教室を展開する「ＩＴｅｅｎｓ Ｌａｂ」。 子供たちが学んでいるプログラミングの基礎を今回特別に教えてもらいました。 ▼古林代表 「Ｑ．これはなんですか？」 「これはスクラッチという子ども向けのプログラミングのＷＥＢサービスです。プログラムを組み上げて、アニメーションやゲームを作ることができます」 小学生が学ぶプログラミングは、アルファベットが並んだいわゆる「プログラミング言語」を書くことではなく、「指示」を繋ぎ合わせて動きを作るのがメーンです。 今回記者が挑戦する課題は…。 ▼古林さん 「猫が左側から右まで歩いたら、逆を向いて戻ってくるというのを組んでもらって良いですか？」 「わかりました」 取り組むのは小学３・４年生レベルの基礎問題。 まず、右に動くよう指示した上で、歩いて見えるようにその都度、イラストを変えて繋ぎます。 ▼記者 「おお、いい具合ですね」 出足は順調…でしたが、反対を向かせようとしたところで…。 ▼記者 「え…」 ▼古林さん 「『跳ね返ってこっちを向く』となると、回転させれば良いんじゃない？と思うんだけれども、コンピューターからすると回転するってこういうこと（縦回転）かもしれないじゃないですか。そこを区別しなければいけない」 縦か横か、回転の軸を指示していなかったため、猫は天井を歩くことに。 悪戦苦闘すること１５分。 完成したのは…。 ▼記者 「いきます」 陽気な感じでくねくね歩いて失敗… 「こういうことじゃなかったですよね？」 「ですね（笑）」 正解の一例がこちらです。 まず回転の軸を「左右のみ」に指定。 ネコを横へと動かすたびに、イラストを変更します。 ここで「０．２秒、間を置く」のが、より歩いているように見せるポイントです。 そして「もし端に着いたら跳ね返る」が正解でした。 ▼古林さん 「僕らの普段のなんとなくの会話ってそれだけ穴が開いているんですよね。それが人間が思っている命令の出し方とコンピューターが処理できる本当にロジカルなものの差なので、そこが論理的思考力に役立つと言われているところ」 １つの行動はどんな動作の集合体であるかを考え、正しく組み立てていく。 一見難しく感じますが、子供たちはゲーム感覚で課題に取り組みながら自然に力を身につけるといいます。 中には、こんな難しい課題に挑戦している子供もいました。 ▼金子侑生さん 「電卓を作る問題をやってます。プログラムを作って計算ができるようにする」 小学６年の金子侑生さんは、ボタンの機能から計算能力まで自らプログラムし、電卓作りに挑戦中。 習い始めて３年もたつと、大体の子供がこの課題までできるようになると言います。 ▼金子侑生さん 「どんどん難しくなっていくけど楽しい」 父親の勧めで習い始めた侑生さん。 一方、母親の幸子さんはＩＴに詳しいわけではありません。 ▼母・幸子さん 「知識…プログラミングというカタカナだなという」 ▼金子侑生さん 「電卓作ってる」 ▼母・幸子さん 「本当！すごいね」 ▼金子侑生さん 「＋－×÷とかも全部あって、何桁までとかで計算できるように」 ▼母・幸子さん 「…そうですか、わからない（笑）」 自身の苦手意識から子供には難しいのではと不安だったといいますが、楽しそうに学ぶ子供たちの姿を見て、いまは習わせて良かったと感じています。 ▼母・幸子さん 「子供たちは遊びの中でやる。距離感が違うなと思います。今からはそういうのが共通の架け橋というか、それを使っていろんな人とコミュニケーションを取ったりすると思うので、それができるに越したことはないかなと」 ▼金子侑生さん 「ゲームとかアニメーションとか全部できるようになりたい」
August 24, 2020 at 06:30PM
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