日本のトラックは箱型の「バンボディ」が主流。特に近年はトラックメーカーが人気の仕様をコンプリートで販売する「メーカー完成車」が圧倒的なシェアを誇っている。
いっぽう、クラシックな「平ボディ」もまだまだ健在だ。平ボディは荷台の3方を「アオリ」と呼ばれる柵で囲ったトラックで、バンボディと比べて、荷台が開放されているため積載物の大きさ、積み降ろし方法の制限が少なく、高い汎用性を誇る。
そんな平ボディのなかでも、フルオーダーメイドで製作される一品モノは「つくりボディ」と呼ばれ、メーカー完成車とは対極的な存在。そんな魅力たっぷりなつくりボディの中から今回は栃木県足利市の架装メーカー・本所自動車工業の「超低床重量物運搬車」を紹介しよう。
ちなみに本所自動車工業は1930年創業の老舗メーカーで、平ボディをはじめ、産業車両運搬車、航空貨物運搬車、チップ運搬車などさまざまなトラックボディを製作。耐久性やクオリティの高さに定評があり、日本全国に数多くのリピーターが存在する。
文、写真/フルロード編集部
(2019年6月発売トラックマガジン「フルロード」第33号より)
【画像ギャラリー】キャブバッククレーンとアウトリガーを備える本格派!! 本所自動車工業の「超低床重量物運搬車」
■こだわりの超低床荷台に匠の技術を満載
ユーザーは神奈川県厚木市の羽山組。精密機械や工作機械、半導体など重量機械の搬入・据え付けが専門の「重量屋さん」で、今回の車両は背の高い積載物を運べるよう「できる限り荷台を低くする」点にこだわったという。
ベース車両は三菱ふそうスーパーグレート先代型のFY系6×4低床3軸リアエアサスシャシー。本来はGVW(車両総重量)25t級だが、狭い場所での取り回しを良くするためホイールベースを7050mmから6370mmに短縮しGVW22t級とした改造シャシーである。
ちなみにあえて一世代前のシャシーを用いるのは現行型の排ガス浄化装置などの補機類が大きく、シャシーフレームのカットが困難なため。シャシー改造は三菱ふそう子会社のパブコが行なっている。
■サブフレームには串刺し型を採用して低床化を実現
シャシーフレームとボディを繋ぐ「サブフレーム」は、低床化のためヨコ根太をタテ根太に貫通させる「串刺し型」を採用。これにより床面地上高950mmを実現する。床板は信頼性の高いアピトン材で、ヨコ根太のピッチを260mmと詰めて配置することで耐久性を高めている。
荷台は5方開で、高さ150mmのアオリを搭載。キャブバックの「鳥居」は収納スペース付きの「棚型」仕様。キャブバッククレーンを取り囲む独自のレイアウトが特徴で、小さな空きスペースは物置台や足踏み台として有効活用している。
鳥居のメインの収納スペースは後ろ側6カ所、側面2カ所ずつで、すべて蓋付き。蓋の内側には水切りを設け雨水の混入を未然に防ぐ。
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May 30, 2021 at 03:00PM
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