世界No.1のゴルフコーチ、デビッド・レッドベターの愛弟子・吉田洋一郎による、最新ゴルフレッスンコラム。多くのアマチュアゴルファーを指導する吉田洋一郎コーチが、スコアも所作も洗練させるための技術と知識を伝授する。
脱・オーバースイング!
ゴルファーは様々なスイングの悩みを抱えているが、大きすぎるバックスイング「オーバースイング」を解消したいと思っている人は多い。ジョン・デイリーや横峯さくらといったオーバースイングで活躍したプロもいるが、それらの個性的なスイングをアマチュアが参考にするのは難しいだろう。一般的に、オーバースイングになると大きく振り上げたクラブを毎回同じように振り戻すのは難しく、スイングの再現性が低下し、ボールの方向性が安定しなくなる。スコアに直結する問題だけではなく、見た目もカッコいいとは言えないため、オーバースイングを解消してコンパクトなトップにしたいと願うゴルファーは多いだろう。 PGAツアーでコンパクトトップの選手といえば、トニー・フィナウが思い浮かぶ。ドライバーショットでシャフトが地面と平行になる前にトップ・オブ・スイングに到達するほどコンパクトなスイングだ。まるでアイアンのコントロールショットのようなトップ・オブ・スイングにも関わらず、平均309.8ヤード(PGAツアー13位)の飛距離を誇る。193センチ・91キロと恵まれた体格のフィナウは、フルスイングをすれば400ヤード近く飛ばすことができるが、コンパクトなトップにすることで常時300ヤードの「飛んで曲がらないスイング」を実現している。 日本人選手でも、渋野日向子のスイングが今年に入ってコンパクトになったと話題になっている。ブライソン・デシャンボーの驚異的な飛距離がゴルフ界の話題をさらっているが、渋野はコンパクトトップを採用することで飛距離よりも正確性を重視したプレースタイルに挑戦している。ツアープロでもトップをコンパクトにすることで飛距離が落ちるというデメリットがあるが、スイングの再現性とボールのコントロールを向上させるメリットを享受することができる。
May 15, 2021 at 06:30AM
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