運動不足やデスクワークで姿勢の悪さに悩んでいる人も多いでしょう。姿勢の悪さは肩や腰などの問題を引き起こすのはもちろんのこと、見た目、印象の悪さまで与えてしまいます。今回は姿勢を改善するためのストレッチを紹介します。
丸まった姿勢の原因は「背中周辺」に
近年の健康志向の高まりを受けて、「姿勢」に関する情報が多く飛び交っています。その中でも「姿勢=骨盤」といったイメージが圧倒的でしょう。確かに、骨盤の歪みや周辺の「体幹」と呼ばれる腰の筋肉の弱化は姿勢の悪化につながるものです。しかし、そのあたりのケアだけでは根本改善にはつながりません。 特に盲点になるのが「背中周辺」です。背中の高さには胸椎という背骨とそこから左右に向かって胸までを形成する肋骨、そして胸前を治める胸骨があります。これらは骨の繋がりの分だけ関節を持ち、それらの関節が凝り固まったり、悪いポジションで居続けるとそれ自体が姿勢の悪さを作り出します。 肩のすぐ下あたりの背中が丸くなってしまうと、胸が張りづらくなって、胸や肩幅が狭くなります。どうしてもこじんまりとした自信のなさそうな見た目になってしまうのです。
胸椎の硬さは関節運動にまで影響?
姿勢の悪さを演出してしまっている胸椎関節の硬さですが、これが厄介なのは単に姿勢の悪さだけの問題に収まらないことです。私たちは腕を肩から動かす際、力は肩まわりに入れているつもりですが、実際には肩口の関節だけでなく、鎖骨や肋骨、胸椎などを連動させることで手が頭上に上がっていきます。 そのため、体幹部にある鎖骨、肋骨、胸椎の関節がそれぞれ硬いと肩の動きが悪くなりますし、悪いまま無理矢理に肩を動かせば関節に負担が強くかかって怪我につながる可能性が高くなります。胸椎を含む肩関節に関する体幹部の骨や関節は柔らかく保つことをおすすめしいます。 【胸椎周りを解放する“胸椎回旋ストレッチ”】 ① 横向きに寝ます(モデルは右肩下/左肩上)。 ② 胸を天井に向けるように上半身を回転させ、上側の腕を天井方向へ開いていきます。この際、腰から下、特にお尻が後方へ倒れないように固定しておきましょう。 ③ 上半身の背中が床につくのを目標に回転させ、胸を開き切ります。ここでもお尻など下半身が後方に回転しないように我慢しましょう。 ④ 同じ手法で繰り返したら、今度は反対側に体勢を変えて繰り返します(※左右10回2~3セット/日)。 横向きに寝た状態で下半身を固定し、腰から上だけで回転させるストレッチです。腰骨盤を固定した状態で行うことで胸の高さの背骨、胸椎が回転して周辺に付着しているインナーマッスルを中心にストレッチ効果が生まれます。 体の回転/回旋運動は日頃腰回りばかりを動かしてしまって、上半身の背骨は本来の可動域をほとんど駆使せずに生活しています。そこでこのストレッチを行うことで凝り固まって丸まってしまっている背中を解放してあげましょう。回数よりもまずは「お尻/下半身が一緒に回転しないように我慢する」フォームを丁寧に進めてください。
October 17, 2021 at 01:46PM
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