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AIハッカソンで何を作るか悩んだならアイディアを出すAIを作れば ... - 窓の杜

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 11月4日、ベルサール秋葉原にて「第1回AIフェスティバル」が開催された。AIのアートグランプリやハッカソン、トークセッションが行われ、多くに人が来場してにぎわっていた。今回は、「第1回 24時間AIハッカソン」の審査会・授賞式の様子をレポートする。

「第1回AIフェスティバル」

 今回初開催となる「第1回24時間AIハッカソン」は前日の11月3日の12時からスタート。まる24時間後の翌日12時までの時間で、テーマに沿った成果物を作成する。チームメンバーは最大5名。各チームにはサードウェーブから高性能ゲーミングPCを2台貸し出された。参加者1人につきノートPCは1台、1チームにつきデスクトップPCは1台まで持ち込みが許可されていた。

貸出PCのスペック

  • OS:Windows 11 Pro
  • CPU:Intel Core i7 13700F
  • メモリ:32GB
  • ストレージ:1TB SSD
  • グラフィックボード:NVIDIA GeForce RTX 4070 12GB
  • 電源:650W (80PLUS)
  • モニター:I/O DATA LCD GC242HXB

 当日発表されたテーマは漢字一文字で「楽」。「らく」「たのしい」「おんがく」など、どのように読むのかも参加者に委ねられた。優勝チームには賞金10万円と副賞としてドスパラポイント1人1万ポイント、準優勝最大2チームには5万円が贈られる。

 審査員は慶應大学教授の増井俊之氏と、エンジニア・漫画家千代田まどか(ちょまど)氏、インテル株式会社技術本部部長・工学博士安生健一朗氏の3人が務めた。

サードウェーブから2台の高性能PCが貸し出された
ハッカソン開始時の様子
左から審査員の安生氏、ちょまど氏、増井氏

議論の音声からマインドマップを作成し、新しい案まで自動提案する「B8」が優勝

 審査会では、9チームが持ち時間2分の間に熱いプレゼンを行った。どのチームも24時間という限られた時間でアイディア出しから動作する成果物を作成しており、素晴らしかった。そんな激戦で優勝したのはチーム「エムニ」の下野祐太氏、後藤祐次氏、池奥裕太氏。

 ハッカソンで何を作るのを話し合ったところ、色々アイディアは出たものの、どれも決め手がなく議論が詰まってしまったそう。ビジネスシーンでもこんな課題に直面するチームは多いだろう。そこで、逆転の発想で、議論を推進し、アイディア出しを支援するツールを開発することにした。プロダクト名は「B8」。

 議論の音声をAIで構造化して整理し、新しい案まで自動で提案するシステムだ。アプリの画面は左側がマインドマップ、右側が音声のストリーミングという配置になっている。

 最初のテーマを指定した後、議論を進めると話題が変わった時などにノードが自動的に追加されていく。手動でダブルクリックして追加することも可能。

『各デバイスが音声認識することで自動話者分離を実現しました。先回りして推論することで、予測遅延の最小化も行っています。また、フルスクラッチで開発することで、直感的なUIを実現しました』(エムニ)

 審査員から『もっと時間があったり、予算があるなら、どういう発展を遂げますか?』と質問が出た。

『精度面にまだ課題があり、どこでグルーピングするのか、単語をどうやって抽出するのか、アイディアをどういう風に、発想を展開させていくのか、といったところを改善することで、もっと効果的なアイディアをAIが出してくれるようになると思います』(エムニ)

チーム「エムニ」の下野祐太氏、後藤祐次氏、池奥裕太氏
議論の音声からマインドマップを作成。アイディア出しもしてくれる「B8」
「B8」のプレゼンテーション

準優勝チーム

 準優勝は2チーム。

筆者が気になったのは「ガクガククエスト」と「ラブゲーム」

 筆者が個人的に気になったチームを2つ紹介したい。

ハッカソン開始時はもくもくと作業も、夜中には笑いのツボにはまることも

 審査時間に事務局の大沼氏のトークタイムが用意された。24時間AIハッカソンの参加チームは9月1日から30日まで募集されたが、最初は応募が少なくて気をもんだそう。しかし、終わってみれば20チームの応募があり、悩みに悩んで10チームに絞り込んだ。(1チーム辞退されたので、参加は9チーム)

 一般的なハッカソンだと開始からワイワイすることが多いが、今回はAIというテーマだからか、最初はかなり頭を使ってもくもくと作業していたそう。とは言え、夜中になると笑いが増えてきて、ツボにはまることもあった。午前4時、5時になると床で眠る人も出た。

次は48時間ハッカソン?

 授賞式では、グランプリを獲得したエムニと審査員から感想が述べられた。

 『私自身、24時間のハッカソンに参加するのは初めてだったので、辛かったところはあるんですが、賞をいただけて大変光栄です。これからも開発の方も引き続き頑張りたいと思います』とエムニの下野氏。

 最後に審査員の総評が述べられた。

『皆さん、今日は24時間という非常に長くて短い時間を忙しく過ごされたと思います。優勝されたエムニさんの作品はアイディアがみんな使いたいなと思うものであり、かつ実装がすごく素晴らしかったと改めて思います。このAI全盛期、アイディア出しから、いかに早く形にして、ちゃんと皆さんに使ってもらえるということが、本当に勝負どころです。今回、皆さんクラウドを使って時間かかるんでと言っていたので、ぜひガレリアを使ってローカルで動かしてください。このパフォーマンスを活かしきるくらいの物を作って欲しいと思います』(安生氏)

『本当にどの作品も素晴らしいです。この3連休に24時間のハッカソンに参加するって結構狂気ですよ。まずこのハッカソンにアプライすることが素晴らしいし、24時間走りきって、自分たちの成果を発表して、しかもデモもあって、プレゼンも楽しくて、どれも本当に素晴らしいですね。これからの活動も応援しております』(ちょまど氏)

『ゲームや楽器まで出てきて、非常に面白かったです。24時間経った割には皆さん元気な顔をしてるので、これはもう24時間くらいやってもよさそうですね(笑)』と増井氏は締めた。

次は48時間でも行けるのではないか、と増井氏
「第1回24時間AIハッカソン」に参加した審査員とチームの皆さん

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November 07, 2023 at 10:04AM
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