正式には「伝説の、魔法の言語変換カップ」というこのカップ。日本人にはなじみ深い藍色の染め付けの湯飲みだが、デザインはどこかシンガポール風。シンガポール各地に咲くテンブスの花があしらわれ、裏印にはマーライオンが描かれている。 そんな湯飲みがなぜ、「言語変換カップ」なのか。 実はこれにはモデルとなったカップがある。リー・シェンロン首相が4月、テレビ演説をした時に使っていたカップだ。外出制限など新型コロナウイルス対策を発表したリー首相は、まず公用語の英語で話し、カップを手にとって飲みものをすすると、次は同じく公用語のマレー語、その次には中国語で演説した。 まるでカップを手にするごとに言語が切り替わるように見え、「魔法みたいだ」とネットなどで話題を呼んだ。 「これをもとに、面白い商品がつくれるんじゃないか」。2010年からシンガポールでデザインショップ「スーパーママ」を営むデザイナーのエドウィン・ロウさん(41)は、ネットでの盛り上がりを見てそう思ったという。 テレビで見たカップは、印象に残っていた。政府は首相のカップの由来を明らかにしていないが、日本の湯飲みの形だったからだ。ロウさんは有田に頼めば製品化できるだろうと考えた。2012年に有田焼の産地商社キハラと提携し、シンガポールでデザインして有田で製造した商品を販売してきた実績があったからだ。キハラに頼めばうまくいく。すぐに商品化の相談を持ちかけた。動画からスケッチを起こし、さらに自分なりのアレンジを加えてデザインした。「このマーライオン、日本の職人さんが描いてくれたんですよ」と嬉しそうだ。 しかし、そこまでして、なぜロウさんはこのカップをつくろうと思ったのか。理由は、単に話題に便乗してもうけようというものではない。背景には、日本の「民芸」へのあこがれがある。
September 14, 2020 at 03:36PM
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シンガポールでデザインし有田で作る 新しい民芸へ、あるデザイナーの挑戦(GLOBE+) - Yahoo!ニュース
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