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“働く母”編集者のバランス感覚で作る雑誌「LEE」。同じ目線で読者 ... - PR TIMES

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ライフスタイルファッション誌「LEE」(集英社刊)の主読者層は、家事や育児、仕事など、社会で担う役割のピークが集中する30〜40代の女性たち。創刊時の40年前(1983年)と比べ、そのライフスタイルははるかに多様化、個別化し、マルチタスク世代として日々を忙しく過ごしています。

編集部にも読者と同世代の女性編集者が在職しており、育児をしながら働く人も。今回は、子育て中の編集者2名をクローズアップ。どのような思いで「LEE」を作っているのか、その背景や思いに迫りました。

☆編集長・喜多佳子のインタビューはこちら

働く母親として奮闘する編集者たち

(左から)読み物特集担当・神野真美、ファッション特集担当・山岸成実

2016年に「LEE」編集部に配属され、インテリアや料理、ライフスタイルなどの読み物特集を担当している神野真美(かんの・まみ)は、8歳と5歳のふたりの娘の母。高校時代から読んでいたほど「LEE」のファンだったと言います。

神野真美(以下、神野)<モデルの雅姫さんや、スタイリストの伊藤まさこさんなど、「LEE」から生まれた歴代“暮らしのスター”の記事を切り抜きして、毎号欠かさず読んでいました。「LEE」編集部へは第一子出産直後に異動したのですが、ファンとしての想いだけでなく、母親としての視点や日々の生活での実感も、企画に生かすことができるようになったと思います>

2020年から「LEE」のファッション特集を担当している山岸成実(やまぎし・なるみ)は、10歳の息子、5歳の娘の母。日々の悩みやモヤモヤをメモして、特集の企画に投影しているそうです。

山岸成実(以下、山岸)<ファッションの担当ではありますが、普段の生活の実感を込めた読み物企画が採用されるとうれしいですね。仕事や子育ての悩み、友人との集まりで出た話題、ふと心に引っかかったことなど、日常のすべてが企画の大事な種です。悩みやモヤモヤは、企画として出した瞬間に消化される気がしますし、読者の方から反響をいただけた時は、モヤモヤ万歳!の気持ちです(笑)>

「LEE」の宝である“読者の声”を反映させた実用テーマ

読者ブロガー組織「LEE100人隊」や、メルマガ会員組織「LEEメンバー」など、「読者起点の悩み」をヒントに企画を立てることも。また、企画を練るうえでアンケートを取るなど、密に読者と連絡を取り合います。山岸が担当した『ハレの日コーデはもっと楽しんでいいんです!』特集(2023年3月号)も、読者の力を借りて生まれたファッション企画です。

山岸<卒入学式など、家族のハレの日の服選びで一番気になるのは、“ほかの皆が何を着ていくのか”という「横の目線」だと読者世代との対話を通して気づきました。非日常シーンの装いに不安を抱く読者にとって、雑誌から“これが素敵なんです”と提案されるよりも、先輩ママたちの”これがよかったよ!”という声は何より心強いアドバイス。その声を徹底的に集めようと、実際の写真を100枚以上お借りして分析。当事者視点で求められている情報は何か、その切り口を練りました。読者の反響も多くいただき、“役に立つ情報”として受け取っていただけたことがうれしかったです>

子育てをはじめとする家族や人間関係にまつわるテーマは、読者にとって一番身近で正解がないことだからこそ、悩みが尽きません。性教育や子供の恋愛、夫婦のジェンダーギャップや、実母、ママ友との関係性についてなど、膨大なテーマと向き合ってきました。

「LEE」2021年7月号より

神野“意外とみんなもそうだったんだ”と本音を分かち合える情報をお届けすることで心が救われることがあると思いますし、具体的に行動を起こした人の例がヒントになることも。読者が求める答えはそれぞれですが、細かい悩みもひとつひとつ拾って、寄り添える誌面づくりを続けていきたいです。料理の特集も悩みを起点に企画することが多く、最近では、夏休み期間中のママたちの声に応える形で生まれた、簡単にできる『タイパ麺』特集(2023年8・9月合併号)がご好評いただけました。日々時間と闘っている方が多いので、レシピには調理時間を明記しています。>

憧れを刺激する“センスアップテーマ”も大きな軸

すぐに役立ち、悩みや本音に寄り添う企画はもちろんですが、「LEE」にはもうひとつ、読者の憧れを刺激する“センスアップテーマ”の存在があり、大切にしている軸のひとつだとふたりは語ります。

神野<創刊40周年記念号(2023年6月号)を刊行し、料理家の栗原はるみさん、モデルの雅姫さん、スタイリストの伊藤まさこさん、石井佳苗さんなど、暮らしの分野におけるレジェンド級のスターを紹介してきた歴史を改めて感じました。主婦目線のリアルな情報だけに特化した媒体は他にもありますが、「LEE」では“素敵!”と憧れる気持ちを持っていただけるよう “センスアップテーマ”も特集し続けています。インテリアや雑貨、お花や手芸など、ライフスタイルを彩り、自分らしさを磨くことにつながる“憧れ”の気持ちを刺激しつつ、やってみたいと思っていただける形に落とし込んでお伝えすることも、雑誌として大切だと思っています。>

2022年11月号より

山岸<ファッション特集の場合、スタイリストやライターなど編集スタッフと目指しているのは、コーディネートを真似るための提案だけではなく、”自分だったらどう取り入れよう”“手持ち服の中ならどう合わせられるかな”と、読者が自分のこととしてあれこれ考えを巡らせ楽しんでもらえる内容。正解を提示するのではなく、少し余白を残すことで、自分だけの妄想時間を持ってもらえたらと思っています。忙しい中「LEE」を読んでくださる方のために、“役立つ情報”と“憧れる特集”がバランス良く共存していること、それが「LEE」の目指す雑誌の姿だと思います>

煽らない、焦らせない、疲れさせない誌面づくり

創刊40周年を迎え、喜多編集長が「“一生の友達”のように日々に寄り添える存在を目指します」と誌上でメッセージを出しました。日々、多くの読者と接する編集者のふたりにとっても、読者は「こんな方と友達だったら楽しそう!」と思える大切な存在だと言います。

山岸<やり取りの細部に心配りを感じますし、こちらがお聞きすることに+αの情報を添えてお返事してくださるなど、サービス精神も好奇心も旺盛な方が多い印象です>

神野<真面目で周囲からも信頼されている方が多いのですが、一方で、自己肯定感が低い方も少なくないと感じます。2021年1月号の『今からでも高められる? 母と子どもの「自己肯定感」』特集では、座談会に参加してくださった読者の方が、幼い頃の経験などから、いまだに自信を持てないとお話ししてくださいました。一見、とても輝いて見える方なのに、人に言えないコンプレックスを抱えていることに驚きましたし、読者からも「読んで涙した」という声が多く集まりました。>

勉強熱心で真面目。そんな「LEE」読者に向けて情報を届けるうえで、編集部が心がけているのが「煽らない、焦らせない、疲れさせない」誌面づくりです。その思いの背景には、子育てをしながら働く編集者のリアルな経験がありました。

山岸<私自身、産後すぐのボロボロの状態の時に夜泣きする子供をあやしながら、“こういうファッションは古い!”という、とある雑誌のコラムを見て、思わず涙してしまったことがあるんです。家事や育児、仕事で忙しい中で「LEE」を手に取ってくださっている読者には、安心して楽しんでいただきたい。ズバリと指摘する強い言葉はキャッチーではありますが、そのタイトルや原稿が誰かを嫌な気持ちにさせていないか、校了ギリギリまで表現を熟考し変更することもあります。おしゃれを頑張りたい日、頑張れない日、両方に応えたい。それが「LEE」のファッションだと思っていただきたいです>

読者との距離の近さが「LEE」の強みではありますが、決して読者を「知ったつもりにならない」ことも、ふたりが肝に銘じていることのひとつです。

神野<年齢やライフスタイルが近いとはいえ、働き方や暮らしている地域の特性、家族との関係、悩みなどが、多くの読者と同じとは限りません。“読者は私と大体一緒”だと思い込んでしまうと、誌面作りの方向性を間違うこともあるので、やはりヒアリングを重ね、フラットに“声を聞く”ことが大事だと思っています>

編集者を知ってもらい、より信頼してもらう発信も

読者の中には、最初にそのページを読む人もいるくらい、密かな人気となっているコラム連載『神保町パパママリーズ』。パパ・ママ編集者の暮らしのちょっとした工夫を、リアルな目線でお届けするコーナーです。編集部では、「LEE」をもっと身近な存在に感じていただけるよう、さまざまな手段で、作り手の「綺麗にまとめられていない素の姿」も発信しています。

2023年10月号より(9月7日発売)

山岸<40周年の今年、音声メディア「Voicy」に公式チャンネルをオープンし、制作の裏側を生の声でお届けする機会も増えました。作っている人を知って信頼したうえでファンになっていただくことが、これからも「LEE」を長く愛してもらえることにつながるのかなと思っています。ただ、編集者は裏方気質の者が多く、前に出るのが苦手で(笑)。スキルは追いついていませんが、成長を温かく見守って楽しんでいただけたらと思っています>

別の雑誌での編集者経験もあるふたり。「LEE」の読者が他の雑誌と違うのは、「1冊を隅から隅まで味わい尽くして、読み込んでくれる」ことだと口を揃えます。

神野<私はこれまで、女性誌は目に飛び込むビジュアルや見出しでほぼ伝えきることが第一だと思っていました。ところが「LEE」の読者は文字が多い特集でも、細部まで読んでくださることに驚いたんです。それは、きっと「LEE」の発信する内容を信頼してくださっているから。もちろん編集部としても、パラパラめくるだけでは読み込めないくらい、1ヶ月かけてじっくり楽しんでいただけるだけの情報量が詰まっている自負があります。これからも、読者と密にコミュニケーションを取りながら悩みに寄り添い、さらに“真似できる憧れ”も提供できる雑誌として、魅力的な企画をお届けしていきます

●神野真美 

2006年に株式会社集英社入社。「BAILA」編集部に配属され、2016年に「LEE」編集部へ異動。担当はリビング班。プライベートでは8歳と5歳のふたりの娘の母。

●山岸成実 

2007年に株式会社集英社入社。「BAILA」編集部に配属され、2020年に「LEE」編集部へ異動。担当はファッション班。プライベートでは10歳の息子、5歳の娘の母。

◆書誌情報

媒体名:「LEE」10月号

発売日:2023年9月7日(木)

表紙:井川遥

定価:980円(10%税込)

特別付録:ときめく北欧ブルー イッタラ 保冷・保温スクエアトート

集英社刊

◆雑誌「LEE」基本情報

心地よいおしゃれと暮らしを求める女性のためのファッション&ライフスタイル雑誌。

月刊誌(毎月7日発売)/平均発行部数は12.2万部/現在のレギュラーモデルに蛯原友里さん、竹下玲奈さん、優木まおみさん、辻元舞さんなど

公式ウェブサイト「LEEweb」URL:https://lee.hpplus.jp/

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August 31, 2023 at 03:00PM
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