伝統と進化が生んだデザイン、さらに肌で感じる風格と美学が「名品」の条件。モード史を彩り、私たちの日常を輝かせる名品たちの魅力をお届けする連載。第20回目は、究極のエフォートレス・ラグジュアリーを体現するモカシン、「トッズ」の “ゴンミーニ”について。
いつから女性たちは、「美しい靴は痛みを伴う」と悲しい諦めを受け入れてしまったのだろう。でもそれは、「トッズ」が誇る“ゴンミーニ”のしなやかな履き心地を知る前のことだと思えば、納得だ。イタリアの職人技を駆使して作り上げられたシューズは、優しく鮮やかに、私たちの毎日に寄り添ってくれる。「まるで手袋のよう」とも称される、その美しき心地よさの秘密とは?
まず知りたい! “ゴンミーニ” が分かる3つのこと
1.華麗なる一族をつなぐ、シューズへの情熱
今や世界中でプレタポルテやバッグなどを展開する「トッズ」を率いるのは、イタリアのデッラ・ヴァッレ家。20世紀初頭から靴作りに力を注いできた一族だけに、現当主のディエゴが1970年代後半に「トッズ」を創業した時にも、メインとなったのはもちろんシューズ!
2.ジェットセッター流エレガンスは、50年代からお届け
そして「トッズ」創業と同時に発表された栄えあるシューズが、我らが“ゴンミーニ”。洗練を象徴する50年代のドライビングシューズから着想を得たという1足は、レジャーでも品格を忘れたくない、美意識ある人々の足もとを瞬く間に魅了していく。
3.イタリア人らしい、お茶目なディテール
タイムレスで端正なルックスをもつ“ゴンミーニ”のシグネチャーは、やはり靴底に100個以上も付けられたラバーペブル(ゴムの突起)。快適さを生むとともにデザインの特徴でもあるこの突起は、手作業でひとつひとつ正確につけられている。
【1】イタリアを体現する足もと
「メイド・イン・イタリー」が象徴する、自信と誇り
「トッズ」を表現する、大切なキーワードを挙げるとするなら? 「メイド・イン・イタリー」は絶対に外せないだろう。人々の叡智と雄大な自然が、風光明媚なランドスケープを作り上げる、イタリアという奇跡のような国。そしてこの地で誇りとともに人生を謳歌するイタリア人たちは、生粋の伊ブランド、「トッズ」にとって大いなるインスピレーション源となってきた。
「最高のクラフトマンシップで商品を作り、イタリアのライフスタイルを世界に提供すること」。ブランドの最大のゴールについて聞かれたとき、創業者で現在の会長兼経営最高責任者(CEO)でもあるディエゴ・デッラ・ヴァッレはこう答えたという。この姿勢は、彼が家業を発展させ、「トッズ」を1970年代後半に始めたときから一切変わっていないように思える。
ブランドの起源は、20世紀初頭にデッラ・ヴァッレ家が始めたシューズの製造。その3代目として職人たちの手仕事へリスペクトを捧げつつ事業を拡大していったディエゴが、辿り着いたのが1970年代後半の「トッズ」の創業だった。しかし、ただ家業を現代風に発展しただけに留まらないのが、彼の才能を証明。創業には、シューズ界の常識を一新し、今なお世界中で愛される“ゴンミーニ”という特大のギフトまでついていたのだから。
「ビジネスシーンからエレガントなシーン、そしてカジュアルスタイルなど、あらゆる場面で履くことのできる、美しく履きやすいシューズ」作りを目指した彼の思惑は、靴底に133個(当時)のゴム突起があり、軽快でフィット感のあるドライビングシューズとなって昇華される。つまり、創業と同時にブランドの美意識や世界観を伝える、いわば「名刺代わり」のアイテムが誕生したのだ。瞬く間に各国のロイヤリティやセレブリティが夢中になり、ブランドの名前が広く知れ渡るようになったのも当然だろう。
1997年にはバッグラインを開始し、やがてプレタポルテ部門もスタート。イタリアの美学と職人技に裏打ちされた、上質さや快適さを備えたラグジュアリーはどのアイテムにおいても感じることができる。
さらに素晴らしいのはこうした信念は変えず、常に前を向いているところ! 故アルベール・エルバスや日本人デザイナーの黒河内真衣子など世界各国の才能とのコラボレーションを果たしつつ、2019年からは名だたるメゾンで経験を積んできたヴァルター・キアッポーニをクリエイティブ・ディレクターに抜擢。ブランドが愛するイタリアのライフスタイルが、常にフレッシュに表現され私たちのもとへ届くのだ。
【2】セレブリティからのラブコール
スタイルをもつ人々から支持されて
ハリウッドスターからロイヤリティまで、男女問わず名だたる著名人たちの足元を飾ってきた“ゴンミーニ”。なかでも永遠のスタイルアイコン、ダイアナ元妃との関係には必ず触れておきたい。英国王室を離れた後、人権保護活動にさらなる情熱を燃やしていた彼女が、フットワークの軽さを示すかのように愛用していたのも“ゴンミーニ”だった。特に1997年に地雷撤去キャンペーンの一環で訪れたアンゴラでは、ベージュスエードの1足が、品格と親しみをその歩みにもたらしている。
【3】豊富なコレクション
エフォートレス・ラグジュアリーの極致へ
では実際に、魅力をクローズアップ! 機能性とデザインを追求した100個以上のラバーペブルに加え、計算されたクオリティにも注目を。世界中の優れたタンナリー(なめし革工場)から集められた色とりどりのレザーを扱うのは、熟練の職人たち。手作業で行われる革の裁断や縫い合わせを含む100以上もの工程を経たシューズたちは、すべて人の手によって仕上がりをチェックされている。
ベーシックなホワイトやブラック、ベージュに加え、鮮やかなカラーパレットは“ゴンミーニ”の代名詞。目にも楽しいビビッドなカラーに、イタリアらしい遊び心を宿して。
【4】私だけの1足
アイコンに、アイデンティティを反映する喜び
自分だけの“ゴンミーニ”に興味が出てきたら、是非メイド・トゥ・オーダープロジェクトの「トッズ マイ ゴンミーノ」をチェック! 専用アプリからオーダーできるサービスでは、ウィメンズ6種類、メンズ8種類の中から選んだモデルを、レザーやカラー、スティッチ、ぺブルなどのディテールでカスタマイズ可能。素材などを実際に見たい方のために、日本では銀座店のみアクセサリーやレザーのサンプルを常時取り揃えている。
全世界で事業を展開するビッグブランドへと成長を遂げても、紺碧のアドリア海と心洗われる田園風景が広がるイタリアのマルケ州から、「トッズ」が離れることはない。今も昔も変わらず、地に足をつけ、職人と文化へのリスペクトを持ち続けるメゾンの姿勢そのものが、世界中から信頼を集めている。
「本当に大切なものは何か」を知る人の足もとにこそ、“ゴンミーニ”はふさわしい。
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公開されたばかりの動画シリーズ“トッズ ハンドメイド”に注目。卓越した技術が見える、一足のシューズが出来るまでの舞台裏を簡潔に追う。上質な素材と職人技が結集した、珠玉のメイド・イン・イタリーを堪能して。
text:MAKIKO OJI
問い合わせ先/トッズ・ジャパン
https://www.tods.com/
April 08, 2022 at 08:00AM
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「トッズ」の“ゴンミーニ”【スタイルを作る名品・定番辞典 vol.20】 - ELLE JAPAN
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