新型コロナ禍によって、日本社会が抱えてきた根の深い課題があらわになっています。それは、不平等や雇用、女性などの社会問題、脆弱なITやデジタルディバイドといった社会基盤にかかわる問題、危機管理や民主主義のあり方をめぐる問題など、多岐にわたります。こうした深刻な現実を前にして、政治は何をするべきか。政党や政治家は克服する道を示すことはできるのか。「論座」では、政治の当事者である政治家とともに、課題解決を視野に入れた「論考」を展開することにしました。まずは立憲民主党の新世代の衆院議員の4人、小川淳也さん、落合貴之さん、亀井亜紀子さん、堀越啓仁さんに、継続的に寄稿をお願いします。
それに先立ち、今の政治をどう見るか、どんな課題に着目しているか、社会をどう変えていきたいかなど、座談会で語っていただきました。(司会 論座編集部・吉田貴文)
小川淳也(おがわ・じゅんや)
1971年生まれ。東京大学法学部卒業。1994年自治省入省。沖縄県庁、春日井市役所などを経て、2005年衆院議員初当選、現在5期目。総務大臣政務官、民進党役員室長など歴任。著書に『日本改革原案 2050年成熟国家への道』(光文社)
落合貴之(おちあい・たかゆき)
1979年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。三井住友銀行行員、衆議院議員江田憲司秘書などを経て、2014年衆院議員初当選、現在2期目。衆議院経済産業委員会野党筆頭理事、党政調副会長など歴任。著書に『民政立国論 一人ひとりが目指し、挑み、切り拓く新世界』(白順社)
亀井亜紀子(かめい・あきこ)
1965年生まれ。学習院大学法学部、カールトン大学(カナダ)卒業。英語通訳、衆議院議員秘書を経て、2007年参議院議員初当選、2017年より衆議院議員で現在1期目。衆議院農林水産委員会、地方創生特別委員会、立憲民主党国際局長。
堀越啓仁(ほりこし・けいにん)
1980年生まれ。大正大学人間学部仏教学科、東京福祉専門学校作業療法学科卒業。僧侶をしながら作業療法士としてリハビリに従事。2017年衆院議員初当選、現在1期目。環境委員会委員、消費者問題特別委員会委員、倫理選挙特別委員会委員。
スタートから半年の菅政権、立憲民主党の評価は
――昨年秋に合併新党の立憲民主党が発足、ほぼ同時期に菅義偉政権もスタートして半年が過ぎました。菅政権は発足時は高かった支持率が急落、今は下げ止まっていますが、低空飛行を続けています。一方、立憲民主党の支持率はなかなか上がりません。こうした現状についてどう見ていますか。
亀井 一番の問題は、自民党がいいとは思わないけれど、野党に政権がかわったらどういう世の中になるかがイメージできないことです。立憲民主党のポスターの「あなたのための政治」というスローガンを見ると、「『あなたのための政治』って当たり前でしょ」と思ってしまう。他方、新型コロナウイルスへの対応を見ると、危機管理に強いはずの自民党がこんなにボロボロなのかと驚いていますし、多くの国民もそうだと思います。
堀越 確かに、地元を歩いていると、立憲民主党がどういう世界を目指したいのか分からないとよく聞きます。僕自身は明確にあると思いますが、それを伝えてもあまり国民にはピンと来ないところが、正直いってあるのかなと……。
小川 結党以来、65年間のほとんどの間、政権を担ってきた自民党は、政権政党としてプロです。これに対し野党は、私以外のお三方には直接の責任はないのですが、民主党政権の端くれにいたものとして、あれだけ高い期待を国民からいただきながら、十分応えられなかった。その無念さ、自責の念を、今も抱えています。民主党がもう少しうまく政権運営できていれば、政治の風景は随分と変わっていたでしょう。野党への失望の「反射的利益」で、安倍晋三、菅義偉政権は一定の支持を得られています。
落合 安倍さんは頼りなくて、菅さんのほうが仕事人という感じがしていたのですが、コロナやワクチンへの対応、内閣提出法案の4割に間違いがある現実などを見ると、政府がまっとうに機能してないと思わざるを得ません。そのトップである菅さんに政権担当能力がないと言っていい状況です。立憲民主党に対しては、国政選挙の投票率が政権交代を実現した2009年の7割から5割まで下がっていることに象徴されるように、有権者の幻滅は依然、強いと思います。
April 19, 2021 at 02:00PM
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持続可能な経済、国民と作る政治…自民党にかわる選択肢を示す~立憲衆院議員座談会 - 論座
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