美容を天職をとする人にフォーカスをあてた新連載がスタート。第1回目は美容家の石井美保さん。美容家であり、トータルビューティーサロンRiche(リッシュ)主宰の石井さんは「パーフェクショネール」などのアイテム開発も行うなど、多方面で活躍中。そんな美容のプロ石井さんが、この道に進むことになったきっかけや、美の秘訣に迫る!
美容好きになったきっかけは20歳の頃。ある人の言葉がきっかけに
石井美保さんが本格的に美容好きになったきっかけは、当時買った雑誌に載っていた齋藤薫さんの言葉だったそう。
「齋藤薫さんが『アルビオン』のマスクの紹介をしている記事を拝見いたしました。その言葉を読んだ後、気になって実際購入して使ってみると、本当に齋藤さんのおっしゃる通り素晴らしかったんです。あまりの良さに感動して美容の魅力に引き込まれて行きました」
同じ頃、たまたま新宿で食事したときに朝まで営業しているネイルサロンを発見。この出会いがさらに美容熱を加速させたという。「そのサロンで初めてスカルプチャー&アートを体験しました。仕上がったネイルの美しさを見て嬉しくて感動したのを今でも覚えています。この気持ちを届ける側になりたい、人をきれいにする仕事に就きたい、と美容の道を目指すこととなりました」
もともと家が厳しく、将来は医者か弁護士か教師と言われて育ち、美容の道へ進むことには母親は大反対だった。「父は『女性は身だしなみを整えてきれいにしていなさい』という考えの人で、美意識は父の影響も強かったのかもしれません。母には反対されていましたが、大学に通い英語の教職の免許も取る傍ら、ネイルの学校にも通い美容への道を着々と進めていきました」
結婚と離婚……転機を迎え、3カ月でサロンをオープン
大学卒業後、さらに勉強のためネイルの学校にもう一つ通い、さらに美容知識を深めていたところに電撃的な出会いが訪れる。「出会ってほどなくして結婚しました。家庭に入るのが条件でしたので、専業主婦となり子供も授かり家庭生活を送っていましたが、数年後に離婚することに。29歳で必要に迫られて3カ月の準備でサロンを立ち上げました。娘が4歳の頃です。当初はネイルサロンを開業するつもりでしたが、その頃ネイルサロンは既に確立された業界になっていましたので、新規美容ジャンルを探していました。それがアイラッシュでした」
麻布十番の10畳のワンルームのアパートでアイラッシュサロンをスタート。「創業時はお客さま獲得に本当に苦労しました。マンションの一室だったので、認知度を高めるために営業後、手作りのチラシを作って朝まで近所にポスティングするなど、寝る間も惜しんで必死に働きました。そのかいあって、徐々にお客さまも増え、リピートいただくようになり『きれいを届ける仕事に就くのであれば、自分の肌がきれいであることが説得力に繋がる』と本格的に自分への美容も取り組むようになりました」。
自己流で築きあげた美容法が時代の波に乗る!
もともとの美容好きを活かして自身をアップデートしたところ、35歳くらいの頃、編集者の目に留まるようになる。「 『美容法を教えてください』と雑誌から問い合わせが来るようになりまして、『Riche』オーナーとして雑誌に載るうちに徐々に注目していただけるようになってきました」
そして、アイラッシュサロンのオーナーとして”アイラッシュが取れない、きちんとメイクが落ちる”クレンジングを考えていたところ、今や石井さんの代名詞にもなっている、絶対こすらない洗顔『押し洗い』が誕生した。「当時は押し洗いって何ですか?それで汚れが落ちるんですか?という半信半疑な反応も多くいただいたのですが、それを10年言い続けているうちに、気づいたら注目の美容法となっていました。自分がよいと思ったことをひたすらお伝えしていた結果です」
「美容家石井美保」の誕生
サロンオーナーとして徐々に露出は増えて行く中で、その美容知識の広さと深さが知られるようになり、いつしか美容家と呼ばれるようになっていった。「美容誌のベストコスメの審査員に選んでいただいたのが、30代後半くらいでしたが、その頃から徐々に美容家という肩書で活動させていただくようになりました。美容家として活動する今もサロンオーナーでもありますし、サロンが自分にとっての大切な場所であることは変わりません」
厳選アイテムが詰まった秘密のポーチの中身
数多あるメイクアイテムの中から厳選された石井さんのポーチの中身はこちら。
「『ルブタン』のクッションファンデはマスクにつかなくて薄づきなのにカバーもできるだけでなく、崩れ方もきれいです。 これに肌止まりがよい『RMK』のコンシーラーを合わせればクマも一掃できます。
『ドゥ・ラ・メール』のリップバームは、信頼の保湿感で欠かせません。口紅は『シャーロットティルブリー』のリップをベースに塗ってから、最新のコーラルリップを塗っています。このベースを仕込むことで唇の色がニュートラルになって後に塗るリップを引き立てられるので海外に行った際にまとめ買いしてます。そして実は韓国コスメも好きで、この『ロムアンド』のグロスはつけているときに褒められることが多くて最近ではすっかりレギュラー入りしております。
最後に撮影に欠かせないのが『コアフィット』のフェイスポインターです。首、肩まわりや頭皮を筋膜リリースすることによって、顔のむくみがとれてシュッとします」
冬の肌仕込みに欠かせない三種の神器
冬の乾燥シーズンに欠かせないアイテムが、スチーマーとオイルとミストの3種。「朝のスキンケアの時にスチーマーを浴びながら行うと保湿力が違います。血行が良くなることで肌が明るい印象に。そこにツヤ肌を仕込むのに欠かせない『センサイ』のオイルを肌にのせます。濃度といいテクスチャーといい絶妙で、みずみずしい肌にアップデートしてくれます。それでも乾燥が気になるときに、日中メイクの上から『ゲラン』のミストを重ねます。私は人工的な輝きではなく内側からのツヤを大切にしているので、メイクでハイライトは入れません。このミストのツヤがハイライト代わりです」
石井さん的スキンケアのレギュラーラインナップ!
美肌作りに欠かせないスキンケアのレギュラー陣が勢揃い。「”押し洗い”に欠かせない『パーフェクショネール』の泡タイプの洗顔は、私自身納得のいくまで開発しました。『アルビオン』のUVはテクスチャーが秀逸で、365日日焼け止めを塗りたいと思わせる一品です。
私は昔からブライトニングにも並々ならぬこだわりがありますので『コスメデコルテ』のコウジ酸のものをチョイスしています。さらに『ドゥ・ラ・メール』の美容液で角質ケアも欠かせません。
また私はもともと乳液先行から美容にはまった経緯もあり、乳液をとても大切に考えているのですが、この『シスレー』の乳液は値は張りますが肌に感動があるので、いつも必ず家に常備しています。最後に『クレ・ド・ポーボーテ』の美容液です。こちらはたるみが気になり始めた40代過ぎたころから愛用中です。私のメソッドである”肌アイロン”をするのにぴったりのテクスチャーです」
”肌ごたえ”のあるインナーケアを
美は内側から宿る。石井さんにとってはインナーケアも重要な美容のステップとして考えているそう。「夜に炭水化物をとらない、朝は消化の良いスープを飲む、精製された白砂糖は食べない、揚げ物はしない、米は玄米酵素(白米はお寿司の時だけ)、家のカレーライスはライス部分を木綿豆腐に……など食事に関するルールはいろいろとあるのですが、どうしてもそれだけではとるべき栄養としては不十分です。特に体内にとるものはこだわりたかったので、飲む日焼け止め『ルミエラブ』とリポソーム化したビタミンCと糖化対策のAGハーブミックスを配合した『ルミエージュ』を自分で開発しました。さらにくさみのない燕の巣『クレオパトラの朝食』も肌ごたえ十分です。大事な撮影の前などに食べるようにしています」
美の仕上げにまとう香りとアクセサリーは甘辛バランス
「人からは甘い香りの印象を持たれることが多いのですが、甘いタイプはほとんどつけません。少しスパイシーなものや、お香のような香りが落ち着くので愛用しています。今はこの『フエギア』と『キトワ』をつけています。そして『アレクサンドル ドゥ パリ』のカチューシャと『ヴァンクリーフ&アーペル』のアルハンブラはファッションの仕上げに欠かせません。実は、収集癖がありまして、気づけば似たようなものがたくさん揃えてしまいます。カチューシャに関しては、”石井美保と言えばカチューシャ”として覚えてもらえるように意図してつけ続けています。今は流行ってますが当時はあまりつけている人はいなかったので、カチューシャはブランディングのひとつでした。幅違い、色違いで数多く持っています。『ヴァンクリーフ&アーペル』のピアスは私にとってのラッキーチャームとなっています」
フィット&フレア、パフスリーブ、10センチヒールがマイルール
ファッションも浮気せずに自分の好みのもので似たものを集めるのが石井流。「フィット&フレアのラインが好きでパフスリーブのトップスやリブニット、コルセットベルト、ボリュームスカートなどを似た色、似た形のバリエーション違いで集めています。洋服はよいものを大切に長く着る、それができなそうな服は買わないのがモットーです。ヒールは10センチのものが好きですが、ヒールのメンテナスを必ずするのもマイルールです」
ファッション以外にも所作でも気を付けていることがあるという。「父から女性らしい立ち居振る舞いの大切さを教わっていたのもありますが、物を持つときは両手を添える、話すときは相手の目を見る、人と食事のときはスマホを見ない&机に置かないなどは当たり前ですが気を付けるようにしています」
大切なものを大事に”普段使い”する
美容以外にも石井さんの心地よい暮らしに欠かせないものは骨董の器。「収集癖があるので、古伊万里やオールドバカラなど見つけると集めてしまいます。これらは観賞用ではなく普段から使うことで『大切に扱おう』という気持ちも芽生えます。娘にも物を丁寧に扱う大切さを自然に伝えられていけたらと思っています」。そのほかにも年に2回桜と紅葉の時期には必ず京都に行ったり、趣味のカメラを楽しんだりと美容家として経営者として忙しくストイックな生活の中にも、自分の好きなこと、居心地のよいものに囲まれることが健やかに生活する秘訣とのこと。
「将来の野望のようなことを考えたことは実はあまりありません。目の前のことをコツコツ続けていくことで道が開けて今があるように思います。その日その日を大切に、できることを丁寧に、を心がけてこれからも過ごしていきたいです」
30代より今の肌の方がアップデートしているという石井さん。彼女から放たれる美しく柔らかい印象は、研究熱心で常にたゆまぬ努力を続けられる、芯の強さとガッツが支えている。年齢を重ねるほどに美しさを重ねる石井さんの今後の進化からも目が離せない。
<プロフィール>
石井美保
美容家。麻布十番「Riche」-リッシュ- のサロンオーナーとしてメイクレッスンや美容パーソナルコンサルティングなどを行う。また美容家として女性誌にも多く取り上げられ、著書「一週間であなたの肌は変わります」では石井式メソット”こすらない洗顔”が話題に。そのほか、「ルミエージュ」「ルミエラブ」「パーフェクショネール」などの商品の開発のほか、大手企業の商品プロデュースのコンサルティングも行うなど活動は多岐にわたる。ISHIIMIHO.COMへ
Photo TAK SUGITA/y'sc Hair RURI/air Styling SAYAKA KITAGAWA
January 26, 2023 at 11:00AM
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